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陳舜臣・チンギス・ハーンの一族

買ってからけっこう長いこと積読していたのですが、本日読了しました。
同じ作者の同時代を書いた「耶律楚材」がとても面白くて、その中でも重要な登場人物であるチンギスがとても魅力的な人だったので、すぐにこちらを購入した次第です。
冒頭のあたりをぱらっと読んだら、サラディンが出ているじゃありませんか!!! チンギスにサラディンとか、しかもコンスタンティノープルとかも舞台だし、私のために書かれた本かよと感動したのですが、色々とあって1巻途中で中断しておりました。

トータルで読んだ感想は、本当にモンゴル帝国ってユーラシア帝国だったんだなと感動。
チンギスは2巻で亡くなりますので、そのあとは次の世代のお話になります。
そのような理由で登場人物が大変に多く、しかもモンゴル、宋、西夏、金、契丹、ナイマン、ケレイト、ビザンツ、フランス、イタリアとかとにかくいろいろな国や部族が出てまいります。三、四巻はフビライが主役なので、とうぜん元寇=日本も出てきます。
あ、このお話のフビライの中間管理職的な気遣いが、やはり最後に勝つ人なんだな~としみじみ。兄と末弟がとんがりすぎて、唯一の癒しのフラグはイルハーンに行ってしまうし(でもそのフラグから、まんまと優秀な部下を取り上げたときは、フビライさいて~と少し思った)。
あと遊牧民の女性の地位が高いからなのか、陳先生の女性観なのか、ほのぼの夫婦が多かったですね。あんまり年齢を気にしないおおざっぱな人達なので、いくつも年上の奥さんとかもいるし。イルハーン国のフラグの奥さんは義理の叔母なのですが、周りから「フラグはお母さんを嫁にもらった」と言われているぐらい上のようです。


中華とか日本の歴史小説を読んでいると、儒教の影響なのか仲睦まじい夫婦でもちょっと封建的に感じることが多かったのですが、この小説はそれがなかったです。モンゴル(遊牧民?)が女性の価値としてもっとも高いところにおくものは、美しさや従順さではなく聡明さだそうです。
現代でもモンゴルでは女性のほうが大学進学率が高いということなので、そのあたりは変わらないのかもしれません。



ただ、私はモンゴルの知識が多少なりともあったので、わりと読めましたが、そうじゃない人は多分混乱しそう。

チンギス、ボルテ、テムゲ、ジュチ、チャガタイ、オゴデイ、トゥルイ、ソルカグタニ、トゥラキナ、バトゥ、グユグ、モンケ、フビライ、フラグ、アリグブカ とこの人たちの関係図が書けないと難しい、ちなみに私は書けます(得意!!!)

作者の陳先生が、この作品の新聞連載をはじめる直前に脳卒中による右半身麻痺を患われ、左手と不自由な右手でこの作品を書き上げられたとあとがきに記されていて、人の使命というものを強く感じました。
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小田菜摘

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