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遠藤周作『侍』

タイトルとは別件ですが、前回ブログで書いたシンポジウムは台風で中止になりました(涙)。
それで別の日に企画展だけ行ってきたのですが、西方&東方コラボ企画だということで、福岡市立博物館で開催されている「西方浄土」の展覧会の半券を見せたら、目録がただでもらえました(喜)。


本題。
遠藤周作氏の上記作品は、支倉常長をモデルにしていると聞いていたのでラストはある程度予想してはいたのですが、正直、支倉常長より何万倍も悲劇だった。
端的に言えば「私は貝になりたい」でした。
私はたいていの鬱ラストは平気なのですが、この手のラストだけはダメ。
主人公、長谷倉に好感を持って読んでいただけに、きつい。


いっぽうのもう一人の主人公・べラスコの生き様は納得。
最初のうちは野心的で、自分達の宗教が絶対に正しいと思っている欧米人の上から目線にイライラして読んでいたのですが、どうあっても信念を貫こうとする姿勢と、そのような人なりにある人間味に次第に共感ができるようになってきました。
モデルがルイス・ソテロなのでそのとおりのラストではあったのですが、むしろこっちは天晴なラストでした。殉教というより、私は「生き切ったな、この人」という印象でした。
だからこそ最後に彼の「生きた、私は」という台詞がきたときは、本当に圧巻でした。


以前、最後に死を選択したとき本人&読者が「やった」と思えるような話を書いてみたいと思って挑戦したのですが、へたれな私は結局(登場人物が)周りにひきとめられて生を選ぶ話にしてしまいました。
ベラスコの生き方がまさにそれでした。
だからべラスコ一人だけの話を読みたかったのですが、そうなると遠藤氏の主題からずれてしまうのでしょうね。


長谷倉の人間像はすごくリアルで、だからこそ滅入る。










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小田菜摘

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